近視の度数の強い方は、薄型のレンズに予算を掛けても思ったような仕上がりになりづらいのは事実です。

無意識的にフレームを選んでいる際にフレームに取り付けられているデモ用のレンズと同じかそれ以上の仕上がりを期待してしまうのは致し方ないところです。

少しでもレンズの厚みを目立たせずに仕上がりを良くしたいところです。

Qレンズが薄くきれいに仕上がっているメガネが欲しい

左右度数が-6.00の強度の近視なんですが、お店で一番薄いプラスチックレンズでメガネを作ってもレンズの端の厚みは5ミリを超えると言われました。

レンズにお金を掛けても薄く仕上げることはできないのでしょうか?

Aレンズの厚みには限界がありますが、目立たなく仕上げる方法はあります

解説

近視-6.00の度数ですと現在販売されている薄型のレンズでもある程度の厚みにはご了解をいただくくらいの度数にはなります。

販売員も仕上がり後の厚みの指摘を想定してか、度数がある方には目安となるレンズの厚みを事前に伝えている場合も多いです。

その説明自体はネガティブな伝え方になってしまうのですが、フレームの選び方やレンズの仕上げで目立たなくすることはできます。

フレーム選びを工夫してレンズの厚みを目立たなくする

レンズの厚みを気にならないようにするにはフレーム選びから工夫をするようにしましょう。

リムレスのフレームを避ける

枠がないタイプのフレームはレンズの断面がそのまま見えてしまいますので、レンズの厚みを気にするなら避けるべきでしょう。

枠ありのメタルフレームならレンズを挟み込む部分のフレームの幅が約2mmほどありますので5mmのレンズ厚が合っても、はみ出るのは3mm程度なら充分許容範囲になります。

セルフレームで作成

レンズの厚みを目立たなくするもっともポピュラーな方法です。

5mm程度のレンズの厚みならフレームで隠れてしまいほとんど厚みを気にしないで済むでしょう。

セルフレームは金属製のフレームに比べカジュアルな印象を持ちますが、落ち着いた色味のフレームならスーツなどのフォーマルな服装にも合います。

フレームのレンズの横幅のサイズを小さいものにする

レンズの大きいフレームよりも小さいフレームの方がレンズの厚い部分を削り落としてしまうことができますので顔、頭のサイズに合わせた小さ目のレンズのフレームを選ぶようにしましょう。

レンズのサイズが小さい物が似合わない人でも、フレーム横の張り出し感のあるフレームを選ぶと、顔に対しておさまりもよく、知的な印象にもなります。

レンズでの工夫

予算の許す限り薄型のレンズでメガネを作るのはもちろんですが、レンズでも厚みを目立たなくする工夫ができます。

レンズの面取りを大きくしてもらう

フレームに合わせて削り出したレンズの断面は角を落とすように面取りをしています。

面取りの大きさは加工する人によっても様々ですが、大き目に面取りをしてもらうことで横からみたレンズの厚みを目立たなくすることができます。

ただこの面取りは注意しないといけないこともあるのですが、大きく面取りをした場合、正面から見ると面取りをした部分が映り込みます。

面取りした面にはレンズに施されているコーティング類も当然ありません。

面取りをしてもらった場合は断面を軽く磨いてもらった方がキレイですので面取りと一緒に艶出しの確認をするようにしましょう。

薄くするためだけにガラスレンズを選択するのはお勧めできない

レンズの薄さを追求するとガラスレンズを選択肢にすることもありますが、薄くするだけの目的でガラスレンズで作成するのはお勧めできません。

高屈折率のガラスレンズはとても重い

プラスチックレンズにも言えることですが、レンズの屈折率が高くなると素材の比重が大きくなります。

高屈折率のガラスレンズは薄くなってもそれを相殺できないくらい重くなります。

鼻や耳にかかる負担は大きくなり、鼻には跡がついてしまい、女性の方は特に想定しないことにもなってしまいます。

プラスチックレンズとの見え方の差

プラスチックレンズとガラスレンズはそもそも見え方の印象が異なります。

レンズの持つ見え方の性能は実はガラスレンズの方が良く、ガラスレンズを使用していた方がプラスチックレンズを使用しますと違和感を覚えることが多いです。

ガラスレンズの使用者・種類が少ない

ガラスレンズはプラスチックレンズを含めたレンズの販売数で5%ほどしかなく使用している人が少ないのが現状です。

ニーズの問題もありガラスレンズは種類がとても少なく、レンズ選びの選択肢を少なくしてしまいます。

まとめ

  • フレームのタイプ・素材・サイズを工夫する
  • レンズの面取りを相談する
  • 薄くする理由だけで極力ガラスレンズの選択は避ける

レンズ自体を薄くすることは叶わない場合もありますが、フレームを工夫することで厚みは目立たなくすることは充分に可能です。

度数の強い方の悩みを解決するような、より薄型の画期的なレンズの登場を期待したいですね。