(1) 素材について
プラスチックレンズとガラスレンズの違い
プラスチック
ガラスレンズに比べて、軽く割れにくいことが特徴です。(プラスチックレンズでも一度衝撃を受けたレンズは、後になって割れることがあります。)メガネレンズのプラスチック化は、軽量化と安全性の追求を目的に急速に進んでおり、既に日本ではその割合が90%に達しています。
その材料の分野では、さらなる軽量化やファッション性を求める消費者の強いニーズを背景に、「薄さ」を実現するための高屈折率化が一段と進んでいます。
プラスチックレンズ
長所
- 軽い(ガラスレンズの約1/2の軽さ)
- 割れにくい、ふちなしフレームに対応
- 防汚や耐擦傷など特殊加工が豊富
- カラー染色が豊富
- 紫外線カット加工が可能
短所
- キズがつきやすい
- 熱に弱い
- 経年変化が起こる
ガラス
プラスチックレンズに比べて、キズに強く透明度が高いことが特徴です。
解像度のシャープさ、視界のクリアさ、面精度の高さで、ガラスレンズにこだわる方もいらっしゃいます。
またガラスならではの薄さで、近視の強度数の方からも支持されています。
ガラスレンズ
長所
- キズに強い
- 透明度が高い
- 強度近視の方、最高の薄さが可能
- 度変化に強い
短所
- 重い
- 割れることがある
- 加工や染色に制限がある
- 新設計の開発が少ない
(2)レンズ屈折力について
屈折力
光は他の媒質を通るとき、屈折により進路を変えます。レンズの素材によって異なる屈折の度合いを数値化したものが屈折率です。 メガネレンズの場合、屈折率が高いほどレンズを薄く出来ます。
現在市販されているレンズの屈折率は、プラスチックレンズで1.50~1.76、ガラスレンズで1.50~1.90あたりです。
よって現時点では、一番薄いレンズはガラス製になります。
屈折率と設計別
レンズ分類 | 屈折率と設計別に以下のように分類されます。 上位に記載されたレンズのほうが薄くなります。 |
適用度数 | 度数に応じて、当店でおすすめするレンズ種類です。 弱度数の方が、高屈折レンズを選ぶことはかえって無駄になります。 強度数の方は、見え具合・重さ・厚さからも 高屈折レンズの選択をおすすめします。 |
アッベ数 | 数字が大きいほど、収差が少なくなり、にじみが少なくなります。 レンズの周辺部が虹のように見えたり、違和感を感じる方は、 数値の大きな製品をおすすめします。(特に強度・プラスレンズの方) |
比重 | 数字が大きくなるほど、重くなります。 体積の問題があるので、全体重量では強度の方は 高屈折レンズをおすすめする場合があります。 |
レンズ設計
外面・内面の両方の『光学性能』『薄さ』を持つ世界最高レベルの設計です。
『周辺部が自然』・・・・疲れにくい
『見られ方も自然』・・・目元の段差が目立たない
『乱視・強度数に最適』・コンタクト併用の方に
外面非球面をさらに進化させ、周辺部の見え方を自然にしたレンズです。
(近視・乱視の方 最適)多少、表面にカーブが付いていますので、カーブの付いたフレームなどにもおすすめです。
レンズ外面を平らに設計。周辺部のぼやけ・歪みを少なくしました。
同じ屈折率でも薄く・軽くなります。現在、一般的に使用されてます。
昔ながらの、カーブが付いているレンズ。度が強いと周辺部が、ゆがんで見え、厚く、重くなります。
カーブの付いたフレームやサングラスなどには、おすすめです。
カーブの強いフレームに使用されるレンズ設計。
6カーブ・8カーブなど(数字が大きいとカーブが強い)